アイスの本棚

読んだ本、観た映画の感想を書きます。

『ベルリンは晴れているか』 著 深緑野分 筑摩書房

深緑野分さんの『ベルリンは晴れているか』を読了。
 
深緑さんの作品は『オーブランの少女』『戦場のコックたち』共に読んでいるけど、
これまでに増して登場人物も、主人公たちが住む世界も深みをもっている気がした。
 
ナチスとその占領下の物語は有名だけど、降伏後、ロシアやアメリカの統治下におかれたドイツの物語は知らなかった。
動乱の最中、無実を証明するために旅をする主人公。仲間もいてスリリングで、壮大な謎解きアドベンチャーともとれるし、一方で暗い歴史の中のどこまでも孤独な物語ともとれる。
 
タイトルのせいかもしれないけど、物語を通して主人公たちと同じ空の下にいるような感じがするのが好きだったなぁ。
 
おもしろかったです。

 

ベルリンは晴れているか (単行本)

ベルリンは晴れているか (単行本)