アイスの本棚

読んだ本、観た映画の感想を書きます。

『海獣の子供』 監督 渡辺歩 2019年

米津さんの「海の幽霊」聞きたさに早速観に行った。


何十年かに1度、海から2人の少年がやってくる。空からは2つの隕石がやってくる。
隕石は宇宙からやってくる精子で、海は子宮。少年たちが卵となって隕石と受精し誕生祭の場所まで運ぶ。誕生祭にたどり着いた受精卵は、命の源を地球上に、そして宇宙にも放出する。
そんな神秘の大イベントをめぐる主人公たちの物語。
設定をちゃんと理解できているかわからないけど、そういうお話だった。


作中で人間は宇宙に似ているといっていた。それもそのはずで宇宙にある成分で人間はできているのだから、似ているというより宇宙の一部であると。かつ他の生き物も星もみんな宇宙の一部なのだと。


科学の進歩で神秘的なものが解明され、自然と人間が切り離されて考えられるようになる中で、人間も自然の一部であることを意識させられる作品だった。


おもしろかったです。

『迷路の外には何がある?』 著 スペンサー・ジョンソン 扶桑社

先日読んだ『チーズはどこへ消えた?』の続編ということで読んでみた一冊。


私としては『チーズはどこへ消えた?』より本書の方が共感する人が多いのではないかなと感じた。

 

比較してみると、
『チーズ…』は変化に対して素早く反応できる人とか、常にチャレンジし続ける人とか

意識高い系の人向けな感じ。

対して『迷路…』は「やらなきゃ!」と思いつつもなかなか行動に移せない人向けかなと感じた。


本書も『チーズ…』と同じように短いストーリーの中にエッセンスがギュッと詰まっていて、なるほどなぁと思わされている内にあっという間に読み終わってしまった。
為になる一冊だった。


おもしろかったです。

『迷路の外には何がある?』 ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語

『迷路の外には何がある?』 ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語

 

 

 

『チーズはどこへ消えた?』 著 スペンサー・ジョンソン 扶桑社

 
内容をまとめると、変化を恐れずにチャレンジし続けることが大事、ということ。
ありがちな内容かもしれないけど、こんなに簡潔なストーリーで、こんなにも衝撃的に心に訴えてくる本は初めてだった。
「この短さでこれほどの衝撃!」と驚かずにはいられなかった。
 
何かやりたいことがあるとき、ちまちまと理由をつけてないでさっさと取り掛かれるようになりたい。
もし何か恐れるものがあって最初の一歩を踏み出せないときは、もう一度この本を読んで、チーズを見つけられるようになりたい。
帯にある通り、1時間で読めて10年間役に立つ。価値ある一冊だと思った。
 
おもしろかったです。

 

チーズはどこへ消えた?

チーズはどこへ消えた?

  • 作者: スペンサージョンソン,Spencer Johnson,門田美鈴
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2000/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『オーヴァーロード』監督 ジュリアス・エイバリー 2019年5月

あらすじを見たときからウルフェンシュタインっぽいなぁと思ってたけど、まさにその通りだった。


良かったのは映像と音。
爆発とか銃声とかの臨場感が良かった。
あと戦闘シーンも良かった。
見ていて「あぁ、それは痛い…」って思ってしまう映し方が好きだった。


続編もなさそうな感じだったのでサクッと観るにはちょうど良かった。
おもしろかったです。

『人外』 著 松浦寿輝 講談社

松浦寿輝さんの『人外』を読了。

松浦さんの作品はずっと読もうと思っていたけどなかなか読めておらず、今回が初挑戦。


独特な文章で最初は少し取っつきにくかったけど、読んでいくうちにどんどん引き込まれていった。


アラカシの木から生まれた人外。人でも神でもない人外。そんな人外が自分の中に足りない何かを求めて、世界を揺蕩うように旅していく。

生きること、死ぬこと、時間、生きる目的…。

人外が出会う様々な人とのやり取りの中にこの世の真理が描き出されているように感じた。

 

重たいようで掴み所がない、見えそうで霞んでしまう…。独特な世界観だったけど、うまくこの世を切り取っている気がした。

 

おもしろかったです。

人外

人外

 

 

 

『働き方2.0VS4.0』著 橘玲 PHP研究所

橘玲さんの『働き方2.0VS4.0』を読了。
 
本書によると働き方のバージョンは下記。
_____________________________________________________
働き方1.0… 年功序列・終身雇用の日本的雇用慣行
働き方2.0…成果主義に基づいたグローバルスタンダード
働き方3.0…プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー
働き方4.0…フリーエージェント(ギグエコノミー)
働き方5.0…機械がすべての仕事を行うユートピア ディストピア
_____________________________________________________
結論としては自分の好きなことを極めて、どんな会社でも通用できる人材になってしまえということ。つまり目指すは働き方4.0。
私としては働き方4.0を目指しながら、働き方5.0社会になった時にも必要とされる人材になれれば良いなと思う。
 
最近はExcelマクロで自分の仕事を自動化するのがおもしろいから、それを入り口としてプログラミングの知識を深めていきたい。
それでフリーになるなんて甘いかもしれないけど、少なくともおもしろいと思ってるうちは続けられると思うし、その間にやれるだけやってみたい。
結果として働き方4.0を目指すことにつながれば良いなと…。
 
おもしろかったです。
働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる

働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる

 

 

『バカが多いのには理由がある』 著 橘玲 集英社文庫

橘玲さんの『バカが多いのには理由がある』を読了。
印象に残ったのは冒頭のファスト思考とスロー思考の話。
私も仕事をしていて気づいたけど「この人何考えてるんだろう」って思う相手は大抵何も考えていないし、そんなファスト思考の人って結構多い。
その場の短絡的な思考しかないから、あとからあとから五月雨式に話が出てきて、先のことを考えずにその場の判断をしていくから後々どんどん面倒なことになっていく。
逆にスロー思考ができる人は1を話せば10を分かってくれるし、物事の前後をしっかり理解した上で話をするから1度話せば大抵のことは済んでしまう。
直感的なファスト思考がいけないわけではないけれど、意識してファストとスローどちらの思考も使い分けられるようになれたら良いと思った。
また、”直感的に理解しやすい情報”に簡単に踊らされないように気を付けないといけないなとも思った。
おもしろかったです。

 

バカが多いのには理由がある (集英社文庫)

バカが多いのには理由がある (集英社文庫)